2024.12.31　マネキンの肌のひんやり催事あと
2024.12.30　冬の陽のススキに透ける力あり
2024.12.29　鳥たちの集ひて残すフンべっちょり
2024.12.28　ラスイチは破らず掛け替えカレンダー
2024.12.27　ズブリ刺す献血の針プロフェッショナル
2024.12.26　落葉樹終わらなければ始まらぬ
2024.12.25　空き缶より空き瓶回収音高し
2024.12.24　苦しゅうない茎縛られし秋明菊
2024.12.23　どこを見るでなし隣の人の咳
2024.12.22　剥き出しの根っこ絡めるせりの鍋
2024.12.21　かぼちゃ煮る無病息災祈りつつ
2024.12.20　「おはよう」のラジオに「おはよう」午前五時
2024.12.19　ひとときの秋を纏ひて剥くみかん
2024.12.18　へそのゴマほじくりながら食う餡パン
2024.12.17　しがらみの消えて軽々リュックかな
2024.12.16　年の瀬の落ち葉の数ほど人が逝く
2024.12.15　生首をこくりこつりとジムの窓
2024.12.14　刃を当てて体重かけて南瓜切り
2024.12.13　冬日差しため息よりも深呼吸
2024.12.12　二度三度もう限界だポストイット
2024.12.11　ポインセチア血気盛んな女髪
2024.12.10　ゴミ袋詰めて詰めても葉が落ちる
2024.12.09　細く長く生きながらえよリンゴ剥き
2024.12.08　シニア割使うさみしさありがたさ
2024.12.07　ねっとりと熟柿をがぶり甘し甘し
2024.12.06　死ぬことを忘れ呆ける人ありや
2024.12.05　イヤダヤダ大きく揺れる回り独楽
2024.12.04　蔦紅葉絡めとられし君の墓
2024.12.03　近づけばせーので飛び立つ雀たち
2024.12.02　手を合わせ感謝の気持ち日に何度も
2024.12.01　「先逝くな」足を引っ張り合う夫婦

2024.11.30　人よりも人らしく道譲るロボット
2024.11.29　日差し良しふわりぽんぽん布団干し
2024.11.28　出す価値はあるか葉書に足す切手
2024.11.27　先々に蜘蛛の横糸秋のトラップ
2024.11.26　積読の三冊減って二冊増え
2024.11.25　顔よりも私を知らせる指三本
2024.11.24　夜会議窓にぶつかる蛾のトントン
2024.11.23　湯に浸かるもみじの葉っぱ手のひらへ
2024.11.22　幾たびも通ひし宿のみなうるわし
2024.11.21　放たれてわずかな秋のひとり時間
2024.11.20　公園の落ち葉の山をひとつふたつ
2024.11.19　大漁の枯れ葉の海にキャッキャッキャッ
2024.11.18　色褪せた葉のはらはらとざわざわと
2024.11.17　老いひとり梯子を揺らす松手入れ
2024.11.16　お肌にも喉にもやさし湿り気さん
2024.11.15　抱き合えば見えてくるもの見えぬもの
2024.11.14　サラサラの空気を吸って衣替え
2024.11.13　寝そべって買ってくださいバナナの声
2024.11.12　カマキリの腹ふくらみてカマあげる
2024.11.11　跳びまくるイナゴ・バッタの土手歩き
2024.11.10　東京を突っ切る重み秋の宵
2024.11.09　秋飛ばし色づくことなく枯れ紅葉
2024.11.08　よっこらしょっ寝返り打つのもひと苦労
2024.11.07　立冬や残り続ける葉の想い
2024.11.06　秋の陽の雲にはばまれやぶにらみ
2024.11.05　落とさぬよう壊さぬよう包み込む卵
2024.11.04　触れたならぎゅぎゅっと握る手の温し
2024.11.03　追いかける空よりスマホの雨雲を
2024.11.02　我挟む布団の重み心地良し
2024.11.01　台風に脅かされる十一月

2024.10.31　ハロウィンってどこのお祭り？かぼちゃ煮る
2024.10.30　重い気の垂れこめてくる夜半かな
2024.10.29　夜長しアナはなくともオチはあり
2024.10.28　平手打ち右に左に雨たらら
2024.10.27　ポケットからどんぐりコロリンこれいつの？
2024.10.26　長ければ君を想うよ信号待ち
2024.10.25　焼き芋を包む新聞紙もなき世
2024.10.24　緑茶よりぬくいほうじ茶秋の暮れ
2024.10.23　クリスマスお歳暮おせち横並び
2024.10.22　生き急ぐのもそれぞれの秋ゆえに
2024.10.21　掛け布団かぶる季節よこんにちは
2024.10.20　上野にて考える人黒光り
2024.10.19　朝早し本音をポロリ追伸に
2024.10.18　産まれるか満月の日の吸引力
2024.10.17　駆け回る園児の声と落葉と
2024.10.16　天高しあっちもこっちも解体だ
2024.10.15　この香りオレンジのつぶ見つけたよ
2024.10.14　ぎゅっとして服の上からぬくもりを
2024.10.13　半分も真なら上等週刊誌
2024.10.12　落葉なき参道きりり秋本番
2024.10.11　ほどほどの孤独と繋がり暮れる秋
2024.10.10　天高し虫も食うほどいい女
2024.10.09　赤白黄土手にプチプチ咲く花火
2024.10.08　栗かぼちゃぐつぐつとろり母の味
2024.10.07　梨食べたいけど300円手が出ない
2024.10.06　秋雨の圧のじんわり身に沁みる
2024.10.05　簡単な棺がずらりカプセルホテル
2024.10.04　平和とは例えば花火を愛でること
2024.10.03　秋うらら寝ても起きても虫の声
2024.10.02　お日さまの遅い遅～い夏休み
2024.10.01　新米の出揃う店頭ちと高し

2024.09.30　あぜ道でとって叱られ赤い花
2024.09.29　分断を避けていそいそ冬支度
2024.09.28　たるみシワ夢の軌跡は数知れず
2024.09.27　くだらないニュースはファクトのみでよし
2024.09.26　求められる答えぬりぬりマークシート
2024.09.25　敗戦とはセルフコントロールできぬこと
2024.09.24　秋揺れる恋の数だけイヤリング
2024.09.23　新涼やおいと呼ばれて振り向いて
2024.09.22　食べただけ身につく重さ怖い秋
2024.09.21　苦労などへでもないわと首のしわ
2024.09.20　夏の葉の傷み擦れて落下する
2024.09.19　桜の葉バサバサ落とす雨ザザザ
2024.09.18　ぬるい風転げる落ち葉着々と
2024.09.17　窓開けて招く涼風虫の声
2024.09.16　売れ残り熟すのはトマトだけじゃない
2024.09.15　聴き逃すあの人の愚痴秋の風
2024.09.14　提灯に旗のパタパタ秋祭り
2024.09.13　延長に延長重ねる残暑かな
2024.09.12　生花は傷み造花は溶けた夏苦し
2024.09.11　言葉より余白がしみる秋の宵
2024.09.10　返信を待ちくたびれて終わる夏
2024.09.09　紅色の褪せても凛と百日紅
2024.09.08　秋高し遠くに行くなら近くから
2024.09.07　ピーポーの音険しくて耳伏せる
2024.09.06　私には私の風を扇風機
2024.09.05　スーパーの棚にかがやき米が居る
2024.09.04　冷奴から湯豆腐へ秋うらら
2024.09.03　仁丹のつぶつぶみたい小紫
2024.09.02　身の重し大河の夢に流されて
2024.09.01　ずるずると付き合わされて九月入り

2024.08.31　ひゅるひゅると雨に混じって虫の声
2024.08.30　アイタタタ雨の弾丸降り続く
2024.08.29　引きずられ一番電車の音重し
2024.08.28　笑いすぎて声をからした蝉ぽつん
2024.08.27　うずくまり力蓄え渦を巻く
2024.08.26　梅干しのひと粒ごとにすっぱいぱい
2024.08.25　遠巻きにのぞむ山寺夏翳る
2024.08.24　採血の針に嫌われチックチクッ
2024.08.23　ダイソンだアフラックだとボイトレ中
2024.08.22　蝉たちの唄ゆるゆると雨が降る
2024.08.21　何歌う？舌がパタパタ風鈴の
2024.08.20　後先になりてトンボのつがいかな
2024.08.19　生温い風をつかんで髪ゆらら
2024.08.18　地球には裏表なしボーダーなし
2024.08.17　行く夏や雨の隙間に虫の声
2024.08.16　夏草の背丈を超えてかくれんぼ
2024.08.15　「めぐみの雨」聞くたび思う「めぐみさん」
2024.08.14　熱風を吹きつけるだけハンディファン
2024.08.13　音もなくぽっぽと灯す蛍の恋
2024.08.12　角ばった男とまあるい女たち
2024.08.11　白山に緑ぽつぽつ豆ごはん
2024.08.10　水道管一滴漏らさず水が行く
2024.08.09　跳べるのか世にも大きな水たまり
2024.08.08　平和とは？定義できずに祈るのみ
2024.08.07　日焼けすることなく籠る子供たち
2024.08.06　すぐ医者にかかる人ほど長生きし
2024.08.05　ねぇねぇと寄せては返す波のタッチ
2024.08.04　マグカップこつんビリリッ痛いキス
2024.08.03　玉ねぎのぷうんと匂う夏が来た
2024.08.02　てくてくが早足になる暑さゆえ
2024.08.01　褒められた数だけやさしくなれるキミ

2024.07.31　途絶えるもの多し命のバトンリレー
2024.07.30　陰の道選び選びて遠回り
2024.07.29　一日中サウナに浸かる我が日本
2024.07.28　バス停の列をぎゅぎゅっと雨宿り
2024.07.27　休もうよあっちもこっちも夏の風邪
2024.07.26　暑さなど知らぬ存ぜぬシジミチョウ
2024.07.25　電気柵に囲まれ生きる野菜たち
2024.07.24　ベランダのつっかけびっちょり雨あがり
2024.07.23　無洗米サッと洗ってスイッチポン
2024.07.22　満月や導かれるまま地に潜る
2024.07.21　よっこらしょっアクション毎に気合い入れ
2024.07.20　平和ぼけピリッと引き裂く地震かな
2024.07.19　明けるぞと梅雨の蛇口をキュッと閉め
2024.07.18　おしめりが欲しいと言えばパラパラと
2024.07.17　水たまり大きくなるなる海になる
2024.07.16　元号を超えて黄ばんだ記念写真
2024.07.15　ベランダにてホッとひと息室外機
2024.07.14　くねくねと傘の子並ぶ梅雨の朝
2024.07.13　愛されていた日もあった戻り梅雨
2024.07.12　おまえだ！と指差しがなるえげつなさ
2024.07.11　すっぽりと日傘の隠す男かな
2024.07.10　猛暑日の指先燃やす黒マニキュア
2024.07.09　贅沢と言われて洗ふ長き髪
2024.07.08　天上に吸い込まれそう河鹿鳴く
2024.07.07　チャージする万札ペロリごちそうさま
2024.07.06　蹴飛ばした石がコロコロポッチャンピン
2024.07.05　寺参り焦げて蒸されてほっこりと
2024.07.04　熱くないセロファン揺らし燃やす炎
2024.07.03　やや冷えてジージー蝉のフライング
2024.07.02　傘叩く雨そして雨容赦なし
2024.07.01　ぶらんぶらんお昼寝してる紫の花

2024.06.30　誇り高き者にはトゲをブスブスブス
2024.06.29　落雷は大地へのキスだだだだーん
2024.06.28　錆を取り磨け心の三面鏡
2024.06.27　どなたにも光は当たり風は吹く
2024.06.26　頑張るじゃなく楽しんだ者の勝ち
2024.06.25　お日さまに抱き寄せられて汗ぷるぷる
2024.06.24　エイヤーとクレーン振り上げ夏を射る
2024.06.23　ロスタイム命はきっとサドンデス
2024.06.22　自由という名の不自由さ夏ブンブン
2024.06.21　もういいかいおっかなびっくり梅雨が来る
2024.06.20　空きっ腹ごくごくコーラしみるねえ
2024.06.19　アオハルは緑のにおい通学電車
2024.06.18　肌白き人の行き交う病院内
2024.06.17　身体より心を抱いて熱帯夜
2024.06.16　雨パラパラ私待つわと見るスマホ
2024.06.15　恋かしら呆けてみるのも得意技
2024.06.14　ふと目覚むもう朝なのかまだ朝か
2024.06.13　あっついねぇ今日のカレーはランクアップ
2024.06.12　蝶マイマイあたふたしてるフリをして
2024.06.11　葉の茂り空隠すゆえバッサリと
2024.06.10　褒められてピンク増し増しツツジ咲く
2024.06.09　梅雨前の各駅停車で愛でる花
2024.06.08　夕暮れに溶けだす甘きジャスミン香
2024.06.07　赤信号突っ切ってよしツバメなら
2024.06.06　サッパリと更地になりて消す記憶
2024.06.05　寝ぐせピンいつも同じとこ同じ向き
2024.06.04　分別のゴミ収集車One by One
2024.06.03　キレイ過ぎぬ水辺にポッポッ舞うホタル
2024.06.02　新聞のボソッと落ちる雨の朝
2024.06.01　水田に映るお山も笑ってる

2024.05.31　日の本の自然と共に生きる風土
2024.05.30　規格外それも上等野菜買う
2024.05.29　手首出し足首出して心電図
2024.05.28　古日記勢いだけはあった日々
2024.05.27　ありがとう言えて幸せ初夏の風
2024.05.26　少しでも遠回りして万歩計
2024.05.25　耳穴をふさぐ人・人・宇宙人
2024.05.24　ひとつずつ綿毛を吹いて帰路遠し
2024.05.23　賭けているどの番組もオオタニサン
2024.05.22　ずっしりと伸びて太って青もみじ
2024.05.21　鴨川の流れは絶えず人絶えず
2024.05.20　ごろ寝して同じページをうつらうつら
2024.05.19　それ言っちゃおしまい一枚握りしめ
2024.05.18　もらったペン試し書きには君の名を
2024.05.17　降り積もる白い花びらバラバラと
2024.05.16　足少し上げて歩こう風青し
2024.05.15　ボサボサの街路樹カットああ涼し
2024.05.14　重そうな色して落とす雨の雲
2024.05.13　咲き終えて散り終えて葉のもえ盛る
2024.05.12　おちょくってる？真夏は出たり入ったり
2024.05.11　今日はもう終わりにしよう「。」を打つ
2024.05.10　思い切り吹いて回れよ風車
2024.05.09　葉桜の緑濃い濃い会いに来い
2024.05.08　行き場なきしずくコロコロ葉っぱの上
2024.05.07　五月雨やウソもホントも聞き流し
2024.05.06　蛇口開け水に流そう泡物語
2024.05.05　あっついねぇアイスモナカを半分こ
2024.05.04　光受け緑もくもく重装備
2024.05.03　巡り良き身体となりて戻る街
2024.05.02　ヤマフジのどっさり垂れて山ふくらむ
2024.05.01　かじか鳴く越後長野のお湯が沸く

2024.04.30　春雨や雲の傘着てスカイツリー
2024.04.29　パン出せば雀すすっとフライング
2024.04.28　ぐにゅっああっ踏んでしまった落椿
2024.04.27　譲り合う歩道ビュンとチャリが裂く
2024.04.26　よーく見て潰すと遺すは大違い
2024.04.25　「おかえり」とタワーのにじむ春の宵
2024.04.24　起きてひとり寝てもひとりの軽き春
2024.04.23　おつかれさま手袋マフラーしまい込む
2024.04.22　くちばしに命あるものピクピクと
2024.04.21　コンタクトレンズ外せば眠たい目
2024.04.20　パンジーの角度を変えてニコニコと
2024.04.19　サクラサクラパパッと咲いてパッと散り
2024.04.18　無駄に見えて大事なものあり捨てられぬ
2024.04.17　山の風吸っては吐いて川の風
2024.04.16　張り詰めた空気ゆるんで山ふふふ
2024.04.15　風呂あがり少し冷まして布団入り
2024.04.14　ひなたからひかげにチェンジ散歩道
2024.04.13　君去りし席にひとひら置き手紙
2024.04.12　春日差し阿呆にみなぎるカラ元気
2024.04.11　ぎこちなき靴音コトコト春の朝
2024.04.10　桜咲く老いも若きも懸命に
2024.04.09　湿り気を帯びた花風大あくび
2024.04.08　誕生日地球とともに歳重ね
2024.04.07　信楽の狸の腹に花ぺたり
2024.04.06　刈り込んだレッドロビンの手がニョキニョキ
2024.04.05　夜おぼろ思い出ぷかりんぷかりんと
2024.04.04　花びらの幹よりこぼれる老い桜
2024.04.03　泥ならばさらりと落ちる靴洗い
2024.04.02　踏切の安全確認春の罠
2024.04.01　優先も普通も満席春日差し

2024.03.31　騒ぎ立つテレビも春の子守唄
2024.03.30　春雨やベランダ超えて窓を打つ
2024.03.29　バラけてく秒針長針短針が
2024.03.28　足早に抜き去るランナー光る汗
2024.03.27　踏まれても地べたでニコリたんぽぽ咲く
2024.03.26　「好きなんです」「そうなんですね」以上。
2024.03.25　春まだか鐘叩くよりラッパ吹く
2024.03.24　踏んづけた空き缶クシュリクシュリ泣く
2024.03.23　墓石を磨けばそこに我がいる
2024.03.22　春めいて別れの言葉は「ありがとう」
2024.03.21　シャボン玉こわれる前にこわしたい
2024.03.20　だいたいの20センチはてのひらで
2024.03.19　苦労など笑い飛ばせと春嵐
2024.03.18　お買い物ギッタンバッコン老夫婦
2024.03.17　完璧よりキズがあるから愛おしい
2024.03.16　陽だまりにひぃふぅみぃよぉ集う猫
2024.03.15　もう限界穂先を曲げる我が歯ブラシ
2024.03.14　灯してる思い出ぼんやり弥生の夜
2024.03.13　エノキ茸バラされたって私は私
2024.03.12　切り株の芽吹き誰にも内緒だよ
2024.03.11　体調も気温も低調春よ来い
2024.03.10　この命天より借りて返すまで
2024.03.09　やわらかな光を吸ひて食ふプリン
2024.03.08　クリスマスローズこっくりこっくりと
2024.03.07　冷たくともまあるい風吹く山の春
2024.03.06　一合をちびりちびりと春の雨
2024.03.05　干しいちじくかじりふむふむキミの話
2024.03.04　紅白のいずれも好きよ咲き誇れ
2024.03.03　亡き人宛て通販DM積読中
2024.03.02　ややこしきこと簡単にするも罪
2024.03.01　無事であることありがたし地震（なゐ）の国

2024.02.29　音高き飛行機ヒュルルゥ春の空
2024.02.28　「もう一度逢いたい」歌うあなたに逢いたい
2024.02.27　ビル立ちて窮屈そうな風ヒューヒュー
2024.02.26　ウインカー右に左に分かれ道
2024.02.25　春雨にうるむお月さまお星さま
2024.02.24　ニヤと笑いポトリと落ちる椿キライ
2024.02.23　雨あがりキラリ松葉の玉結び
2024.02.22　チューリップ芽吹くも寒の戻りかな
2024.02.21　雨しとど投げ入れられた傘の花
2024.02.20　ホップステップジャンプの次は大ジャンプ
2024.02.19　ベランダの手すりに鳥さんおはようさん
2024.02.18　よちよちの言葉つむいで春の嘘
2024.02.17　3か5かバナナ買いたい4はイヤ
2024.02.16　赤い火を燃やし尽くしてボケの花
2024.02.15　華やかな香り届ける春の風
2024.02.14　春が来た跳ねて弾んでぐずって寝る
2024.02.13　ローストビーフ分厚く切ってひとり飯
2024.02.12　思うに任せぬことは学びと休養日
2024.02.11　連打する鍵の鳴らない二月かな
2024.02.10　大仏の背中すりすりこする風
2024.02.09　指先を満開にするキミの春
2024.02.08　草餅食い草をむしった日に帰る
2024.02.07　薄切りの野菜でパパッとカレーライス
2024.02.06　ミサイルをギュッと束ねて沈丁花
2024.02.05　生きたいか逝きたいかそれが問題だ
2024.02.04　花束の結びほどけばぷうんとな
2024.02.03　以下同文でも綴りおく冬日記
2024.02.02　寂しさを紛らすピープー時々ゴー
2024.02.01　重き暦ペロリと剥がす二月かな

2024.01.31　イライラを溶かす背中に太陽を
2024.01.30　肝心なことは・・・くしゃみの中
2024.01.29　心にもぬくもりあげる雪見鍋
2024.01.28　語り合う思い出ぎゅうぎゅう夢ぱっぱ
2024.01.27　閉じることできぬクリップおつかれさま
2024.01.26　冷やっこいなぁでもありがたや水が出る
2024.01.25　街灯のスポットライト歌う我
2024.01.24　おおさぶぅ弱気の虫に甘えちゃお
2024.01.23　厚雲のシャッターぐいーっと冬日の出
2024.01.22　冷えた手に重し買い出し握り直し
2024.01.21　地球儀をくるっと回し終わる旅
2024.01.20　真っ黒な山に浮き出る雪の輪郭
2024.01.19　冬の陽の背中ツンツン椿落つ
2024.01.18　へばりつく枯葉となるもキミのチョイス
2024.01.17　横でなく縦に燃え上がれどんどの火
2024.01.16　肌に触れ目で確かめる寒さかな
2024.01.15　バタバタバタ音が消えたら雪でした
2024.01.14　観音さま居たらバンザイ百円白菜
2024.01.13　鳴るぞ鳴るぞ鳴る鳴る鳴ったぁ目覚まし音
2024.01.12　ゴミの中ガサゴソ動いたチューと出た
2024.01.11　ひとけなき家になるなる柿なるなる
2024.01.10　地球という船に酔ってる人ばかり
2024.01.09　待ちぼうけ思う気持ちのリトマス紙
2024.01.08　自販機の吐き出すコイン何度でも
2024.01.07　ゆるゆると落ち葉安らぐ土の上
2024.01.06　干し柿は甘い顔して元渋柿
2024.01.05　地球上薄皮一枚土起こし
2024.01.04　針に糸スッと通って冬うらら
2024.01.03　ストーンストーン加速度つけて日の落ちる
2024.01.02　一瞬でめでたさ吹っ飛ぶ地の暴れ
2024.01.01　めでたいのあいだをするする初日の出